最低賃金が上がり、警備サービスはどう変わるのか?

タイにおける最低賃金の上昇

タイの最低賃金は年々上昇しています。バンコクにおける最低賃金は1999年においては162バーツでしたが、2024年には363バーツとなり、倍以上上がっています。

さて、こうした状況は警備業界にどういう影響を与えるのでしょうか?最低賃金の上昇により警備員の賃金も上昇します。結果として、警備サービスの料金も上昇します。そうなると警備サービスを導入することが企業にとって負担となってきます。しかし、企業にとってセキュリティの重要性は変わりません。

日本における警備サービス

日本においては、タイよりも早い段階で人件費が上昇しました。日本における警備業界はどうなったのでしょうか?日本では、警備員が警備を行う常駐警備からセンサーが警備を行う「機械警備」へのシフトが起こりました。現在では、機械警備は日本企業にとってとても一般的な警備サービスです。人にしかできない警備もあるため、常駐警備がなくなることはありませんが、機械警備の方がより一般的な警備サービスとなっています。機械警備はセンサーがお客様施設の警戒を行い、実際に異常が起こった場合にのみ警備員が駆けつけます。そのため、機械警備の方がよりリーズナブルな価格で導入できます。

タイにおける変化

タイにおいてもまさに現在、同様の変化が起きようとしています。最低賃金が上昇し常駐警備のサービス料金も今後上昇していかざるを得ません。タイにおいては、機械警備はまだ十分に普及していません。しかし、セキュリティは普遍的なニーズであり、企業にとっては必要不可欠なサービスです。タイの企業においても今後、機械警備の導入が進んでいくこととなると思います。

機械警備とは?

機械警備とはどんな仕組みで、どんなメリットがあるのでしょうか?機械警備とは、オフィスや工場にセンサーを設置し、不審者の侵入や火災などの異常を感知した際に警備員が現場に駆けつけ安全確認を行う防犯システムです。

以下のような流れで対応します。①センサーが空き巣や火災などの異常を感知すると、24時間365日監視しているコントロールセンターにアラームが届きます。②必要に応じて、監視スタッフからお客様や警察・消防に緊急連絡を行います。③併せて、監視スタッフから警備員に出動指示をかけます。④警備員は現場に駆けつけ、現場の安全確認や状況確認を行います。

機械警備のメリット

機械警備のメリットはどんな点にあるのでしょうか?人ではなくセンサーが警戒を行うため、正確性や継続性に優れています。センサーの感知範囲内であれば確実に人の侵入や火災の発生に気づくことができます。仕事中に寝てしまったり、配置ポストからいなくなってしまったり、といったことは起こりません。

タイにおいて機械警備を導入するにあたり、常駐警備から機械警備に完全にシフトするのではなく、組合せ導入が効率的かもしれません。工場やオフィス、飲食店において、昼間は警備員による警備を行い、夜間、人の出入がなくなったら機械警備による警戒を行う、といった組合せ導入によって、効率的でコストパフォーマンスがよい警備を実施することができます。

ALSOKタイは機械警備を提供しています。ご興味のある方は是非ALSOKタイまでご連絡ください。

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